ファーストチョイスに挙げた相模大野駅周辺で家賃の割安な物件は見つかりましたが、駅の周辺に既存のメンタルクリニックは5件と非常に競合の激しいところでした。
コンサルタントに診療圏調査を依頼
一応コンサルタントの人に診療圏調査をしてもらいました。某大手調剤薬局の傘下のコンサルで無料でやってくれました。その調査の結果は当然競合がそれだけ多いのであまりいいものではありませんでした。彼らが提案してきたのはその隣の駅、小田急相模原駅はどうか?というものでした、親会社の調剤薬局のつくるクリニックモールの物件でした。確かに、コンサルの提示した診療圏調査そのものを見ると相模大野駅で作るよりも小田急相模原駅で作る方が良い結果なんです。
診療圏調査とは?
診療圏調査は、どういうアルゴリズムで患者数をはじき出しているのでしょうか?開業予定の場所を中心に半径500メートルなり1キロなり3キロなりにどれくらいの人口がいて、そのうちの何パーセントかが受診すると患者さんの数がこれだけいて、それを単純に競合クリニックの数で割るというアルゴリズムで出しているところが多いと思います。内科などの場合は基本的に家の近くの病院に行くという方が多いのでそれでいいんですが精神科の場合はどうなんでしょうか?
精神科の特殊性
精神科の場合少し特殊なところがあると思います。
まず1つ目があまり家の近くには通院したくないという人がある一定数いらっしゃいます。そうすると、通いやすいところで少し離れたところで探します。
2つ目に、ある程度患者さんが増えてくると初診を診れなくなり、1日せいぜい1人2人くらいしか診ないというクリニックが増えていきます。そうすると当然受診したいと思って電話してみても初診の予約は1か月後です、となると早く受診できるところを探すという方が増えます。
上記のような理由で、単純な診療圏調査では実際の患者数というのは読めない部分があります。
もちろん競合が少なくて人口が多ければ立ち上がりは良いですし、あまり工夫しなくてもすごく流行ることになるのは間違いないのですが、実際のところそんな都合のいい立地というのは存在しませんので、どこを捨ててどこをとるかという考え方になるかと思います。
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