Ⅱ-３　トンデモ精神科医

院長は事前に聞いていた以上のトンデモぶりでした。ですが、さらに以前の相模湖病院にはもっとすごい先生たちがいました。

院長はトンデモでしたが、部下の方は？

院長は前述のとおりの方でしたが、部下の方はといいますと、残念ながらこの先生はまともに精神科医としてのトレーニングを受けていらっしゃらないのではないかというのがわたしの印象でした。

処方をPSWに相談するの？

時々同じ病棟で仕事を一緒にするタイミングで様子を見ていると、病棟の看護師さんやPSWなどに「この人の処方どうしましょう」と相談して、その人に言われた通りに処方していました。

それなりに聞く耳はもっていらっしゃいましたし、特に仕事をさぼるというわけでもありませんでしたから、目についたところに関しては、時々、この人の処方はこういう風にした方がいいですよというアドバイスはするようにしていました。残念ながらわたしの目の行き届かないところがあったのは事実です。

過去にいたトンデモな医師たち、むしろ患者？

相模湖病院にはもっとトンデモな医師たちが在籍していたみたいで、

コンセントから盗聴されるといってコンセントにCDを張り付けまくっていた先生

おそらく双極性障害だったのでしょう、うつ病相になると起きてこられなくなって、スタッフが迎えに行き部屋からストレッチャーで出勤していた先生

スタッフが悪口を言っているといってカルテを入れている書庫を移動し、ナースステーションに半個室を作ってそこでカルテを記載していた先生

「俺は病院の中では言ってみれば天皇のようなものだ」と言ってスタッフに土下座させた先生

逸材ばかりでした。そのころに比べれば当時は随分ましでした。

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