はしもとについて総括したいと思います。
小児科について
まず小児科についてですが、小児科に適した立地ということで選定したところもあり、それなりに流行っています。ところが小児科そのものは通年で見るとあまり黒字がない、ほとんどとんとんといったレベルになっています。
やはり小児科というのは季節変動がかなり大きな科で、冬場の風邪がはやる時期は非常にたくさん患者さんが来てくださるという性質があります。どうしてもクリニックは、小さな事業体であり、ある程度繁忙期に合わせて人を雇わざるを得ません。季節によって他部門へ異動させたりということもできないので、通年で見るとやはり夏場の時期はどうしても少し人余りになってしまい、その人件費が多くのしかかってくるというところがあります。
あとはやはり小児科はどうしても手間がかかるといいますか、診療報酬とその手間が若干見合わないかなという部分があります。今後さらに少子化が進んでいくという状況を考えると小児科の経営というのはどうしても難しいのかなと思います。私自身が経営しているからということをわきにおいても、日本の将来のためにも診療報酬をもう少し手厚くした方がいいんじゃないかと考えます。
精神科について
精神科の方は、開院当初はまあひどく赤字にならなければいいだろうといった考えで始めたんですが、思った以上に患者さんに来ていただけています。これは地域性もあると思いますが、駅前でなく逆に駐車場が確保されていることで、車で来られる方が非常に多かったというところがまず1点あります。
2点目としては、小児科内科と同じ場所で建物内ですので、通常の精神科、メンタルクリニックに比べて敷居を低く感じていただけたのではないかと思います。
3点目としてはやはり人口密度そのものはあまり高くなかったのですが、広い範囲を見ても精神科に関しては競合がほぼないということがあったと思います。
ということで事前の予想では小児科が繁盛して、精神科はとんとんというところでしたが、小児科は冬場はものすごく繁盛しているんですが、収支的に見ればとんとんで、精神科で少し黒字を確保しているという状況になっています。
あとうれしい誤算としましては、クリニックレベルで受診する方がいざ入院となった時には、相模湖病院のような旧来の精神科病院、正直部屋もそんなにきれいじゃないですし、個室でもない、大部屋しかない、という病院にはほぼほぼ入院しないんじゃないかと考えていたんですが、意外にサテライトクリニックからの紹介入院というものが確保できていました。この点は病院の経営上も大変ありがたい話だったと思っています。
運営について
事前に予想していた以上に苦戦しました。とにかく人が定着しなかったです。様々な原因があると思いますが、いろいろと改善している今でもやはり人は辞めていくのでこればかりはどうしようもないのかもしれません。
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