2018年 5月 の投稿一覧

あなたも退職希望ですか??#10

周辺の住民の方にも認知が広がり、単月では黒字が見えてきていましたが、問題発生です

人間は三人いれば派閥ができるといいますが

スタッフを集める段階ではたくさん応募をいただいて順調だったのですが、いざ開業して始めると、スタッフ間の仲があまりよろしくない状態が続きました。経験のある方、未経験の方、両方雇いましたし、常勤のスタッフは臨床心理士の一人だけだったので、医療事務については素人なのにある程度指示を出さないといけなかったり、という部分が難しかったのかもしれません。院長の小児科医はあまり運営には興味がないというか、診察だけをお願いしていましたので、どうしてもリーダー不在という部分もあったのかもしれません。

退職希望あいつぐ

続きを読む

小児科は口コミで伸び、精神科は口コミとネット検索で伸びる#9

 

オープンしたものの小児科は一日の患者数が冬なのに一桁の事が多く、心細いおもいをしていました。

認知度向上は一日にしてならず

内覧会は大成功だったので特に問題ないかと思っていたのですが、認知度向上はなかなか難しかったです。特にこのクリニックの場合ドーンと大きな看板を掲げるというのが色々な事情で難しかったため、すぐ横を通ってもそこにクリニックがある、と認知してもらいにくかったです。

小児科はママ友の口コミで認知度が上がる?

来院患者さんには問診票の中に軽いアンケートをいれてありまして、来院経緯と住所の相関関係は調べていました。

ほとんどの方が知人の紹介と通りがかりという事でした。オープニングの際に折込広告とポスティングをやったばかりなので、次はインフルエンザの予防接種の時期にポスティングやろうかなと考えていました。

精神科はネット検索と口コミ

続きを読む

内覧会とクリニックオープン#8

オープニングスタッフも決まりいよいよオープンです

内覧会は大成功

開業にあたってはよくある内覧会というものをまずオープンの2日前から2日間行いました。周辺に折り込みチラシ+ポスティングを撒いて、内覧会自体は2日間で200名以上の方が来られてそれなりに手ごたえを感じていました。

オープン直後は2月なのに小児科は閑古鳥

そしていざ2月診察が始まるわけですが、そこから車で15分くらいの小児科は3時間待ちが当たり前という盛況ぶりだったので、それなりに患者さん来てくださるだろうと思っていました。しかし小児科のひどい日は1日3人とか5人、そういうありさまでした。当時は院長も僕もかなり心細かったです。

一方精神科は?

小児科は週に4日半診療をしていたのですが、当時精神科医が2人しかうちの法人には常勤がおらず、週に半日診察するのがやっとでした。この時は機構との話し合いもあり、クリニックへ行くのはかなり苦しかったのですが、0というわけにもいかないだろうということで水曜日の午前にやるという形で始めました。

こちらは逆に盛況で、水曜の午前で初診が毎週6名、2月3月ずっと5,6名の予約がはいるという状況でした。

当時は病院に常勤2名プラス非常勤で回していたので、非常に忙しかったし、支援機構との話も連日とは言いませんが頻繁にありましたので、私自身は本当に大変で、それに加えて週に6名の新患を診るという非常にストレスで当時は薬を飲まないと全く眠れなくなっていました。過労で鬱になるって、こうゆう時にこんな感じに眠れないとなるんだろうな、と思ったことを覚えています。

<前の記事-クリニック開業時のスタッフ集め#7- <「はしもと開業」記事一覧> -小児科は口コミで伸び、精神科は口コミとネット検索で伸びる#9-次の記事>

Ⅳ-3 利益を増やすには?KPI・KGI

前の記事で利益の基本を述べましたが、具体的には何をやればいいのでしょうか?

売り上げを増やすには?

病院の売り上げは患者数×入院単価で決まります。職員に「稼働をあげよう(=患者数を増やそう)」というのはまだいいと思いますが、「単価をあげよう」と言ってもそのためには具体的に何をすればいいの?って事になります。

単価を上げるには?

単価を上げるためには単価がどのような内容で決まっているのかを分析する必要があります。ほとんどの病院でレセプトは電子化されていると思いますので、レセコンからデータを出力し、最低でも数か月、できれば2年くらいは遡ってデータを見てみます。その時わからない項目があれば白本を読みましょう。しろぼんねっと(しろぼんネット)などのサイトを使ってもいいと思います。

KPI・KGIとは?

続きを読む

Ⅳ-2 病院の利益についての一般論

病院の経営状況を改善するために何をやるのが適切なのか、一般論を今回は書きたいと思います。

利益とは?

まずは利益についてざっくり整理したいと思います。細かいことは別の記事にまとめる予定です。

経常利益=売り上げ―経費

純利益=経常利益―税金

手元に残るお金はイコール純利益ではないですが、ひとまずはそう考えていただいても構わないと思います。

利益がどれだけ必要か?

借金の返済がいくらあるかで決まってきますが、税金を支払った後のお金が年間の返済額を上回っていないといけません。

わかりやすく返済額を一年1億とすると、1億/0.7≒1.4億となります。ざっくり4割増しの経常利益が必要となります。

利益を増やすには?

続きを読む

Ⅳ-1 支援開始

メインバンク以外の借入先からも債権放棄の承諾を得たので、支援開始となりました。

発表から他行の承認まで

通常、支援が決定した後関係金融機関の反対で支援開始できないということはないと聞いていたので、わたしはのほほんとしていましたが、他行から承諾を得られたという連絡をしてくれた時の関係者の喜びようから判断するに、実はそんなに楽観視できない事だったのかなと思いました。とはいえ当法人の支援も夏に正式決定し、いよいよ支援開始となりました。

支援開始にあたって

支援開始にあたって、債務カットと1名支援機構から法人に人を送ってもらえます。その人が来て最初に行うことは、まずは法人内の問題点をもう一度洗い出してその問題点を職員が認識して改善に取り組むというプロセスです。それにあたって法人内にそれぞれの問題に対してのプロジェクトチームを作り、プロジェクトチームで色々話し合っていくという形式をとることになりました。プロジェクトチームのメンバーは法人内から選抜します。そういったプロジェクトチームはJALの時にも行われたようです。この当時私は、JALのような一流企業であれば当然優秀な人材がたくさんいるので、法人内でプロジェクトチームを作ってもいろいろといいアイデアは出るだろうと思いましたが、うちの場合はそういったいい人材が本当にいるのかなと、このプロジェクトチームに対してはかなり懐疑的でした。

問題点の洗い出し、実はコンサルタントは多くの事はしてくれません

続きを読む