医師転職

Ⅱ-1 トンデモ院長part1

相模湖病院へと転職して勤務が始まるとまず驚いたのが当時の院長でした。

院長は14時半に出勤?

4/1からいよいよ勤務を開始しても、なかなか院長に挨拶する機会がありませんでした。というのも院長は週に4日出勤しているのですが、出勤時間が14時半くらいとまさに重役出勤で(重役の出勤が遅いのは夜遅くまで渉外活動をしているからでさぼっているわけではありません)、毎回1泊2日で病院で仕事をしていらっしゃいます。14時半に出勤した後、夕方過ぎまで院長室に引きこもっていて患者さんの診察は夕方過ぎから夜にかけてやられていました 続きを読む

Ⅰ-4 病院決定~密かな野望~

見学に行ったすべての6病院から内定はいただきましたが、まずそこから二つに絞りました。

転職する病院の最終候補を二つに絞る。その理由は?

沢山みたので色々迷いました。が、家賃補助を出してくれると言ってくれた相模湖病院と成田の病院を最終候補として残しました。(その部分は理屈なんですが、成田の病院で理事長に家賃の件を言われたので試しに相模湖病院に聞いてみたら二つ返事でOKだったので他の病院もおそらく出してくれたのではないかと思います)その二つを比べるとどちらかというと成田の病院の方が医師の数も多いし経営もしっかりしていそうでした。それに成田空港が近いのも飛行機大好きな私には魅力的でした。相模湖病院は医師も二人しかいないし、院長は面接に出てこないし大丈夫なのかな?って思っていました。

MRさん情報では

「成田の病院の理事長はしっかりした方で経営もよさそうです。」と、「相模湖病院の先生はかなり変わった方です。」ということでした。

最終選考は模擬通勤

土地勘がないながらもおそらくこの辺りに住むであろうと目星をつけてその駅付近で実際の通勤時間にレンタカーを借りて模擬通勤をしてみました。どちらもそんなに渋滞はなかったし通勤には不自由はなかったです。そうなると成田の病院は体制も整っているし、経営もしっかりしてそうだったから理屈でいえば成田の病院かな、と心はかなり傾いていました。

結局は逆張り?

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Ⅰ-3 病院見学 医師紹介会社のエージェントは役に立つ?

山手線のどこかの駅から1時間以内で給与は現状維持以上と決めて、エージェント会社にも登録しました。候補を絞っていく作業です。

転職エージェントの人と面談

名古屋で転職エージェントの人と面談し、わたしの希望を伝えると、その後、候補の病院のファイルを持ってきてくれました。そのファイルの中から候補を絞りました。

やはり実際に病院も見たい~病院見学~

実際に病院を見たり東京の電車にも乗ってみようという事で製薬会社の講演会に絡めて病院見学を設定しました。通勤が車になりそうな場所の時はレンタカーを借りて車で見学に行きました。エージェントの人とは病院の前や病院の最寄り駅で待ち合わせました。

エージェントは役に立つ?~病院見学は6病院~

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Ⅰ-2 医師の転職~土地勘がない場所での病院探し、医師紹介会社を使う~

名古屋大学卒業で、名古屋大学の精神科教室に所属していたのですが、縁もゆかりもない関東の病院への転職を決意しました。

出張で行くのと住むのはやはり違う?~東京には何度も行った事あるけど~

当時はまだ製薬会社の全国講演会が東京で頻繁に開催されていたので、新宿や銀座、渋谷などは何度も行った事がありました。

そうは言ってもメトロは恐ろしくて乗れなくて山手線とメーカーさんからもらったタクチケを利用するのがせいぜいでした。東京の人ならおそらく東京駅から新宿の伊勢丹に行くのに丸ノ内線で新宿三丁目まで行きますが、当時のわたしは中央線に乗ることすらよくわからず(東京駅だと中央線は新幹線のホームからは一番遠いホームです)、品川から山手線で新宿駅に向かってました。そして新宿駅でうっかり西口から出た時の絶望感といったらなかったです(今でも池袋駅は迷います)。住んだ事ないところってやはり土地勘がありません。

名古屋であれば学生時代からの友人や先輩もたくさんいますし、実習で訪れた病院もたくさんあります。それに医療関係者だからだと思いますが、遊びに行ったりしたときに病院って目につくのでどこにどんな病院があるかよく知っていました。東京近辺で知っている精神科病院って都立松沢病院くらいで全く知識がありません。どうやって候補を絞ろうか悩みました。

 

病院探しの戦略

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Ⅰ-1 医局の庇護からの脱出?#1

最近は医局に属さない人も増えてきていますが、わたしは医局に所属していました。関連病院ではない病院への転職は普通は医局を辞める事になります。

名古屋大学卒業なのに東海地区から出るんですか?

わたしは名古屋大学を卒業して名古屋大学の医局に所属しておりました。

医局制度的にはエリート中のエリートといえる立場で、例えるならば、東大法卒の財務省キャリア、慶応閥の商社での幼稚舎あがりの慶応卒のような存在です。

しかも、名古屋大学の精神科教室は医局人事もなく、四年間の研修後は自由に自分の勤務先が決められる制度でしたから、通常であれば名古屋大学の関連病院のどこかで働く、東海地区で開業する、などの道を歩むのが王道です。

ではなぜわたしは名古屋大学の勢力が遠く及ばない関東へ転職を考えたのでしょうか? 続きを読む