組織のトップの記者会見というとわたしは雪印の集団食中毒事件の時の会見を思い出します。この記事を書くのにグーグルで「雪印 社長」と打ったら、候補として「寝てない」、って出てきました。
秘書がわたしの知らないところでやりました
政治家の方がよく記者会見でそのような事を言うのを耳にしますが、いつも「そんな訳ないだろう」、と思って見ていました。
東芝の粉飾決算も絶対代々の社長は知っていたよな、って皆思っていたと思います。
組織のトップの記者会見というとわたしは雪印の集団食中毒事件の時の会見を思い出します。この記事を書くのにグーグルで「雪印 社長」と打ったら、候補として「寝てない」、って出てきました。
政治家の方がよく記者会見でそのような事を言うのを耳にしますが、いつも「そんな訳ないだろう」、と思って見ていました。
東芝の粉飾決算も絶対代々の社長は知っていたよな、って皆思っていたと思います。
法人の理念を決めましょうと何度となく言われ、5年半考え続けていました
色々な企業の理念が調べられますし、経営コンサルタント的な会社の記事もたくさん見つかります。
その中でもたくさんの記事に引用されていますし、心にささったのはリッツカールトンのクレドでした。
いくらリッツカールトンのクレドがかっこよくても、業界も違いますし、そのままもってきても、理念が借り物って、という事になりますよね。自分の言葉で作らないとだめだと考え、もう一度自分の姿勢を思い出してみました。
計画に織り込んであった当初の落ち込みを横ばいで乗り切ったため再生計画は1年半~2年程度前倒しで進みました。
理事長を引き受けたところや支援機構に再生を申し込む時のようなドラマチックな展開は特にありませんでした。
当初は3~5年で卒業を予定していたのですが、1年半で卒業できそうな業績でした。
再建計画上は当初の1年程度は落ち込んでその後徐々に上昇していく計画でしたが、幸いなことに落ち込みがほとんどなく体質改善が進み、その後業績が伸びていきました。
支援中はモニタリング会議といって、支援機構、メインバンクと三者で毎月の報告がありました。当初は支援機構からはプロジェクトリーダー的な方、銀行も本部の方が二名と担当の支店長、支店の担当者と大勢の方が参加していたのですが、途中からは支援機構から一名、銀行からは支店の担当者の一名のみの参加になっていました。それだけうまくいっているという風に前向きに解釈していました。
病院の体質改善のためには一時的に業績が落ち込む事を覚悟していました。
事前の再生計画では当初の一年は、体質改善を行うためには業績は落ち込むだろうと計画していました。いわゆる大きくジャンプするためにはその前には一度膝を曲げないといけない、ってやつです。
ところが、実際はほぼ横ばいで体質転換が進みました。
その理由は 続きを読む
1つ前の記事で利益を増やすためには、売り上げを上げましょう、そのためにこのように目標共有しました。という内容を書きました。
通常の企業であれば、利益向上のために最初に取り組むのはむしろ経費削減だと思われます。そこに手をつけないなんて素人だな、と思われた方もいらっしゃると思います。素人であった事はあながち間違いではないのですが、そこには医療・介護業界ならではの事情もありました。
病院における最大の経費は人件費です。日本は正社員の身分ははんぱなく保証されていますから、簡単にはリストラできません。では非常勤を中心にすればいいと思われるかもしれませんが、非常勤の方もそれぞれ毎月これくらいは稼ぎたいという思いをもって働いていらっしゃる方がほとんどですから、あまりこちらの都合を押し付けると辞めてしまいます。今はほんとに人が雇えないご時世ですから職員が辞めてしまうとその採用のために費用がばく大にかかってしまい本末転倒になります。
前の記事で利益の基本を述べましたが、具体的には何をやればいいのでしょうか?
病院の売り上げは患者数×入院単価で決まります。職員に「稼働をあげよう(=患者数を増やそう)」というのはまだいいと思いますが、「単価をあげよう」と言ってもそのためには具体的に何をすればいいの?って事になります。
単価を上げるためには単価がどのような内容で決まっているのかを分析する必要があります。ほとんどの病院でレセプトは電子化されていると思いますので、レセコンからデータを出力し、最低でも数か月、できれば2年くらいは遡ってデータを見てみます。その時わからない項目があれば白本を読みましょう。しろぼんねっと(しろぼんネット)などのサイトを使ってもいいと思います。
病院の経営状況を改善するために何をやるのが適切なのか、一般論を今回は書きたいと思います。
まずは利益についてざっくり整理したいと思います。細かいことは別の記事にまとめる予定です。
経常利益=売り上げ―経費
純利益=経常利益―税金
手元に残るお金はイコール純利益ではないですが、ひとまずはそう考えていただいても構わないと思います。
借金の返済がいくらあるかで決まってきますが、税金を支払った後のお金が年間の返済額を上回っていないといけません。
わかりやすく返済額を一年1億とすると、1億/0.7≒1.4億となります。ざっくり4割増しの経常利益が必要となります。
メインバンク以外の借入先からも債権放棄の承諾を得たので、支援開始となりました。
通常、支援が決定した後関係金融機関の反対で支援開始できないということはないと聞いていたので、わたしはのほほんとしていましたが、他行から承諾を得られたという連絡をしてくれた時の関係者の喜びようから判断するに、実はそんなに楽観視できない事だったのかなと思いました。とはいえ当法人の支援も夏に正式決定し、いよいよ支援開始となりました。
支援開始にあたって、債務カットと1名支援機構から法人に人を送ってもらえます。その人が来て最初に行うことは、まずは法人内の問題点をもう一度洗い出してその問題点を職員が認識して改善に取り組むというプロセスです。それにあたって法人内にそれぞれの問題に対してのプロジェクトチームを作り、プロジェクトチームで色々話し合っていくという形式をとることになりました。プロジェクトチームのメンバーは法人内から選抜します。そういったプロジェクトチームはJALの時にも行われたようです。この当時私は、JALのような一流企業であれば当然優秀な人材がたくさんいるので、法人内でプロジェクトチームを作ってもいろいろといいアイデアは出るだろうと思いましたが、うちの場合はそういったいい人材が本当にいるのかなと、このプロジェクトチームに対してはかなり懐疑的でした。
理事長に就任した時、支援機構がはいった時、支援機構を卒業する時、理念はどうしましょうか?といつも聞かれました
理念ってそもそも必要なの?
今までいくつかの病院で働いてきましたが、その病院の理念って正直に言って知らなかったです。なんとなくそれらしい事がいくつか並べられているって印象しかありません。大抵医局に額にいれて飾ってあったりしました。
かく言う東華会の理念もなんだかぼやっとしたピントのはっきりしないものでした。
ですが、折あるごとに「理念はどうしましょうか?」と色々な人から聞かれていましたし、マネジメントや経営の本を読んでも、「理念は大事だ」とうたわれていたので、常に頭の片隅には「理念はどうしたものかな?」という思いはありました。
他社の理念は?
色々な企業のホームページをみると経営理念やクレドを載せています。この手の記事でいつも引用されるのが、高級ホテルのリッツカールトンのクレドで「We Are Ladies and Gentlemen Serving Ladies and Gentlemen」というものです。かっこいいですよね。
医療と介護、両者に通ずるものを作るのが難しい
医療と介護、共通する部分も多いですが、突き詰めて考えていくと相違点も意外に多くて、あれこれ候補を考えてみても、「これは医療にはいいけど、介護にはちょっと」のような事がままありました。
ワンフレーズにしたい
考えれば考えるほど盛り込みたい内容はたくさん出てきてしまうのですが、毎朝朝礼で仕事前に一緒に唱和しようと思うとあまり長いものは無理がありますし、やはり短くないと定着しません。
自分自身の理念は?
自分自身がこれまで患者さんを診察する時に心がけている事はなんだろう、と自問自答してみました。
外来で患者さんが多い日、自分にとっては1/60でも患者さんにとっては1/1だという事を忘れない
自分の価値観を押し付けない
忙しい時、自分が体調悪い時、自分が嫌だなと思う相手の時、そんな時こそいつもより2割り増しで丁寧にやる事をこころがける
関わった人たちが幸せになってほしい
などなど、これもきりがなかったです。