重大なミスが報告されないまま、数か月放置されていたことが発覚しました。記者会見は幸いやらないで済みましたが
ぽろぽろと発覚
精神科医療の根幹に関わるようなミスがあったのに報告されないって事は他にもあるのではないか?という嫌な予感はあったのですが、調査をする前にぽろぽろと発覚していきました。
喉元過ぎれば
わたしが理事長に就任してからは医師は全員入れ替わり、看護師も3割程度入れ替わっていましたが、事務や経営幹部はほとんど変わっていない状況でした。
支援機構の支援を受けるという大きな難局を迎え一時的に皆気が引き締まっていたのが、支援機構を卒業し、業績が安定してきたら次第に元のぬるま湯体質へ戻ってしまっていたようです。
聞き取りをしてみると
週に4日は午前だけで帰宅してしまっていた介護部門の幹部、気に入らない職員に何回もインシデントレポートを書かせていた看護部の幹部、などなど、
責任者にしていい人、いけない人
責任者になると
自分が下の者の見本にならないといけない、と自分を律するタイプの人と
誰にも注意されないからという事で手を抜くタイプの人がいます。
前者の人は責任者にしても大丈夫ですが、後者の人はNo2までにとどめないと大変な事になります。
理事長に就任した時、支援機構がはいった時、支援機構を卒業する時、理念はどうしましょうか?といつも聞かれました
理念ってそもそも必要なの?
今までいくつかの病院で働いてきましたが、その病院の理念って正直に言って知らなかったです。なんとなくそれらしい事がいくつか並べられているって印象しかありません。大抵医局に額にいれて飾ってあったりしました。
かく言う東華会の理念もなんだかぼやっとしたピントのはっきりしないものでした。
ですが、折あるごとに「理念はどうしましょうか?」と色々な人から聞かれていましたし、マネジメントや経営の本を読んでも、「理念は大事だ」とうたわれていたので、常に頭の片隅には「理念はどうしたものかな?」という思いはありました。
他社の理念は?
色々な企業のホームページをみると経営理念やクレドを載せています。この手の記事でいつも引用されるのが、高級ホテルのリッツカールトンのクレドで「We Are Ladies and Gentlemen Serving Ladies and Gentlemen」というものです。かっこいいですよね。
医療と介護、両者に通ずるものを作るのが難しい
医療と介護、共通する部分も多いですが、突き詰めて考えていくと相違点も意外に多くて、あれこれ候補を考えてみても、「これは医療にはいいけど、介護にはちょっと」のような事がままありました。
ワンフレーズにしたい
考えれば考えるほど盛り込みたい内容はたくさん出てきてしまうのですが、毎朝朝礼で仕事前に一緒に唱和しようと思うとあまり長いものは無理がありますし、やはり短くないと定着しません。
自分自身の理念は?
自分自身がこれまで患者さんを診察する時に心がけている事はなんだろう、と自問自答してみました。
外来で患者さんが多い日、自分にとっては1/60でも患者さんにとっては1/1だという事を忘れない
自分の価値観を押し付けない
忙しい時、自分が体調悪い時、自分が嫌だなと思う相手の時、そんな時こそいつもより2割り増しで丁寧にやる事をこころがける
関わった人たちが幸せになってほしい
などなど、これもきりがなかったです。